皆さん、こんにちは。
兵庫県神崎郡を拠点に、左官工事・コンクリート工事・床研磨工事を手掛けている桑路建塗株式会社です。
工場や倉庫の床を改修する際、
「できるだけ環境負荷の少ない工法を選びたい」
「SDGsや脱炭素への取り組みにつながる床改修を検討したい」
「既存の床を壊して新しい材料を使う以外に方法はないのか」
と考えている設備担当者・施設管理者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年は、建物や設備の改修においても、単に性能や価格だけではなく「環境への配慮」が求められるようになっています。
しかし、「環境配慮型」と書かれた材料を選べば、それだけで環境負荷の少ない床になるとは限りません。
床改修では、新しく使う材料だけではなく、
- 既存床をどこまで活用できるか
- 改修時にどれだけ廃棄物が出るか
- 何度再施工する必要があるか
- その床をどれだけ長く使用できるか
まで含めて考えることが重要です。
今回は、環境配慮型の工場床を検討する際に確認したい5つの判断基準と、既存コンクリートを活かす「床コンクリート研磨仕上げ」について解説します。
■「環境配慮型の床」とは何を指す?

環境配慮型の床と聞くと、
「環境にやさしい材料を使用している床」
というイメージを持つ方も多いかもしれません。
もちろん、使用する材料の環境性能は重要です。
しかし、本来はそれだけでなく、床の施工から維持管理、将来の改修まで含めた環境負荷を考える必要があります。
例えば、新しく環境配慮型の床材を使用したとしても、そのために既存の床材を大量に撤去・廃棄しなければならない場合があります。
また、短期間で劣化して何度も再施工する必要があれば、そのたびに新しい材料やエネルギーが必要になります。
そのため、環境配慮型の床を考える際には、
「何を新しく使うか」
だけではなく、
「今あるものをどれだけ活かせるか」
という視点も重要です。
■環境配慮型の床を選ぶ5つの判断基準

工場や倉庫の床改修で環境負荷を考える際は、次の5つの視点で比較すると判断しやすくなります。
・1. 既存の床をどこまで活用できるか
最初に確認したいのが、現在ある床をそのまま活かせるかどうかです。
既存床をすべて撤去して新しい床材を施工する場合、撤去工事だけでなく、撤去した材料の運搬・処分も必要になります。
一方、現在のコンクリートを活用できれば、既存材料を廃棄せずに床を再生できる可能性があります。
建物を長く使用するという考え方と同様に、床についても「壊して新しくする」だけではなく、「今あるものを活かす」という選択肢を持つことが重要です。
・2. 新たに使用する材料はどれくらいか
次に確認したいのが、施工時に使用する材料の量です。
床改修では、塗料や樹脂、セメント系材料など、工法によってさまざまな材料を使用します。
材料を製造し、現場まで運搬する過程でもエネルギーは使用されます。
そのため、必要な性能を確保したうえで、新たに使用する材料を抑えられるかどうかも環境負荷を考えるうえで重要なポイントです。
・3. 改修時にどれくらい廃棄物が出るか
床を改修する場合、既存の塗膜や床材を撤去することがあります。
撤去した材料は廃棄物となるため、処分が必要です。
一回の改修だけを見ると大きな量に感じなくても、数年ごとに床を再施工していれば、そのたびに廃棄物が発生します。
そのため、
「今回の工事でどれだけ廃棄物が出るか」
だけではなく、
「今後何回同じ工事を繰り返す可能性があるか」
まで考える必要があります。
・4. 再施工を何度繰り返す必要があるか
環境負荷を考えるうえで見落とされやすいのが、再施工の回数です。
例えば、床表面の塗膜が摩耗・剥離し、そのたびに補修や再塗装を行う場合、
- 新しい材料
- 施工機械の稼働
- 資材の運搬
- 既存材料の撤去
- 廃棄物の処分
が繰り返し発生します。
最初の施工だけではなく、5年、10年と床を使い続けたときに何回改修が必要になる可能性があるのか。
この「再施工頻度」も、環境配慮型の床を選ぶ重要な判断材料になります。
・5. その床を長期間使えるか
最後に確認したいのが、床そのものの耐久性です。
環境負荷を抑えるためには、単純に材料を減らすだけでなく、施工した床を長く使用することも重要です。
短期間で劣化してしまえば、再施工が必要になります。
一方、長期間使用できれば、新しい材料や廃棄物の発生を抑えられる可能性があります。
つまり、環境配慮という視点では、
「どのような材料を使うか」
だけではなく、
「その床をどれだけ長く使えるか」
まで考える必要があります。
■床改修で見落とされやすい「撤去」と「廃棄」
工場床の改修では、完成後の床だけに目が向きがちです。
しかし、環境への影響を考える場合、その前工程である「撤去」も重要です。
例えば、既存の塗り床を全面改修する場合、床の状態によっては既存塗膜を削ったり、剥がしたりする必要があります。
撤去した材料は廃棄物になります。
さらに、廃棄物を現場から処分場まで運搬する工程も必要です。
つまり、新しい床をつくるためには、
「新しい材料を使う」
だけではなく、
「古い材料を撤去し、処分する」
という工程がセットになることがあります。
環境配慮型の床を考える際は、完成した床だけではなく、施工前後で発生する材料や廃棄物まで見ることが重要です。
■塗り替えを繰り返す床では材料と廃棄物も繰り返し発生する
塗り床は、工場や倉庫で広く使用されている床仕上げの一つです。
色分けしやすく、使用する材料によって耐薬品性などを持たせられるため、用途によっては非常に適した工法です。
一方で、床表面に塗膜を形成するため、フォークリフトや台車の走行などによって塗膜が摩耗・剥離することがあります。
その場合、
補修する
再塗装する
既存塗膜を撤去する
新しい材料を施工する
という工程が再び必要になる可能性があります。
これは維持管理コストだけでなく、環境面でも考える必要があります。
床を長期間使用するのであれば、「一回の工事で何を使うか」だけではなく、「その工事を何回繰り返すのか」まで考えることが重要です。
床の塗り替えを繰り返しており、別の仕上げ方法も検討してみたい方は、まずは現在の床についてお気軽にご相談ください。
■既存コンクリートを活かす「床コンクリート研磨仕上げ」
こうした考え方と相性が良い工法の一つが、床コンクリート研磨仕上げです。
床コンクリート研磨仕上げは、既存のコンクリートの上に新しい床材を重ねるのではなく、コンクリートそのものを研磨して仕上げる方法です。
ダイヤモンド工具などを使用して表面を段階的に研磨し、必要に応じて専用硬化剤を浸透させながら仕上げていきます。
大きな特徴は、「今あるコンクリートそのものを仕上げ材として活用する」という点です。
つまり、新しい床材で既存床を覆うのではなく、既存のコンクリートを再生して使い続けるという考え方です。
■新しい材料を足すのではなく「今ある床を長く使う」
環境配慮というと、新しい環境配慮型材料を導入することに注目しがちです。
しかし、必ずしも「新しいものを使うこと」だけが環境配慮ではありません。
すでにあるコンクリートを活用し、できるだけ長く使う。
これも重要な考え方です。
床コンクリート研磨仕上げでは、既存のコンクリートそのものを利用します。
そのため、床全体を新しい材料で覆う工法と比較すると、新規材料の使用量や将来的な塗り替えを抑えられる可能性があります。
また、塗膜を形成しないため、
「塗膜が剥がれたからもう一度塗る」
というメンテナンスを前提とした床管理から切り替えやすいことも特徴です。
既存コンクリートを活かせるかどうかは床の状態によって異なります。環境負荷を抑えた床改修をご検討中の方は、床の状態を確認したうえで検討できます。
■長寿命化が環境負荷の低減につながる理由
床を長く使用できることは、環境面でも大きな意味があります。
床の改修工事を行えば、そのたびに、
- 資材の製造
- 資材の運搬
- 施工機械の稼働
- 既存材料の撤去
- 廃棄物の運搬・処分
などが発生します。
そのため、改修回数そのものを減らすことができれば、材料や廃棄物だけでなく、工事に伴うさまざまな負荷を抑えられる可能性があります。
これは床に限った話ではありません。
建物や設備を「壊して交換する」のではなく、「維持しながら長く使う」という考え方は、環境負荷を抑えるうえで重要です。
床コンクリート研磨仕上げも、その選択肢の一つです。
■環境性能だけで床を決めてはいけない
ここまで環境面から床コンクリート研磨仕上げについて説明してきましたが、「環境に配慮できるから研磨仕上げを選べばよい」というわけではありません。
工場床では、使用環境に適した性能を確保することが最優先です。
例えば、
- 強い酸やアルカリなどの薬品を使用する
- 防滑性能が必要
- 床の色分けが必要
- 衛生管理上、特定の床仕上げが求められる
- コンクリートの状態が著しく悪い
といった現場では、塗り床や別の工法が適している場合があります。
重要なのは、「環境配慮型だから」という理由だけで工法を決めないことです。
使用環境に必要な性能を確保したうえで、
- 既存床を活用できるか
- 材料を抑えられるか
- 廃棄物を減らせるか
- 再施工を減らせるか
- 長く使えるか
という環境面も含めて比較することが大切です。
■桑路建塗は「左官・コンクリート・研磨」の三刀流で床を判断します
床コンクリート研磨仕上げを行うためには、単に研磨機を使用するだけでは不十分です。
既存コンクリートの状態を確認し、
「そのまま研磨できるのか」
「補修が必要なのか」
「どのような仕上げが適しているのか」
を判断する必要があります。
桑路建塗では、左官工事・コンクリート工事・研磨仕上げを一貫して手掛けています。
そのため、研磨ありきで考えるのではなく、現在の床状態や工場の使用環境を確認したうえで、必要な下地補修から仕上げまで一貫して検討できます。
環境への配慮はもちろん重要ですが、床として必要な性能を満たせなければ意味がありません。
「環境負荷を抑えたい」
「床の耐久性も確保したい」
「既存コンクリートを活かせるか確認したい」
といった条件を含めて、現場ごとに適した床仕上げをご提案します。
■まとめ|環境配慮型の床は「材料」だけでなく「床の一生」で考える
環境配慮型の工場床を検討する際は、「環境にやさしい材料を使っているか」だけで判断するのではなく、床の施工から維持管理まで含めて考えることが重要です。
特に確認したいのは、
- 既存床をどこまで活用できるか
- 新たに使用する材料量
- 改修時に発生する廃棄物
- 再施工の頻度
- 長期間使用できるか
という5つのポイントです。
床コンクリート研磨仕上げは、新しい床材を上から施工するのではなく、既存コンクリートそのものを活用する工法です。
「壊して新しくする」のではなく、「今ある床を活かして長く使う」。
これは、工場床における環境配慮の一つの考え方です。
ただし、工場の用途や床の状態によっては、塗り床など別の工法が適している場合もあります。
桑路建塗では、環境面だけでなく、耐久性や使用環境、現在のコンクリートの状態まで確認したうえで工法をご提案します。
「SDGsや環境負荷低減につながる床改修を検討している」
「今あるコンクリートを活かせないか相談したい」
「塗り替えを繰り返す床管理を見直したい」
という方は、お気軽にご相談ください。
■この記事の監修者

監修:桑路幸一郎|桑路建塗 代表
桑路建塗は、創業100年以上・3代にわたり左官工事、コンクリート工事、研磨仕上げに向き合ってきた施工会社です。
単なる研磨専門業者ではなく、左官・コンクリート・研磨の「三刀流」による一貫施工を強みとしています。
下地づくりから仕上げまで一貫して考えられるため、工場、公共施設、商業施設、ホテル、大阪万博関連施設など、高い品質が求められる現場で施工実績を積み重ねています。
兵庫SDGs認証事業所として、環境配慮への取り組みも進めています。

